こんにちは、Mappy Photoのたじです!
本日はよく混同される「写真の編集(Editing)とレタッチ(Retouching)の違い」について英語での意味を元に詳しく解説します!
この記事を読めば二つの違いははっきりわかります!
- これから写真を始める方
- 写真撮影を依頼するのに「レタッチ(リタッチ)が…」と書いてあって気になった方
- レタッチは何をするのか気になる方
など、お役立てください!
混同される写真の編集とレタッチ。違いわかりますか?
写真の「編集」と「レタッチ(あるいはリタッチ)」について混同されている方が、フォトグラファーであってもかなりいるようです。
例えば、ファミリーフォトのロケーション撮影メニューのところに100枚撮影データお渡しで「レタッチします」、「全てリタッチ」などと書かれていると、おそらくレタッチを編集の意味で使っているのだなと思います。
なぜかは、一言で言えば、「そんなことできるわけない!」からです。
依頼主とフォトグラファーの間で齟齬(そご)を生まないためにも編集とレタッチの違いをきちんと理解しておきましょう!
編集(Editing)
まずは、写真編集(Editing)について見ていきましょう!
私たちMappy Photoはお客様にお渡しする撮影データを全て「編集」しています。
おそらくほとんどのフォトグラファーはこの編集作業をしているかと思います!
正確に何をしているかというと、以下の通りです。
- 明るさの調整
- 色味の調整
- 画像の切り取り(クロップ)
- コントラストの調整・・・・など
これらをして、自分が実際に見て受け取った印象に写真を合わせていきます。
この編集でフォトグラファーは各々の特徴(ぼわぼわした感じ・濃くはっきりした感じなど)を出せるのです。
※写真編集はなぜするのか?あとで別記事で!
百聞一見に如かず、実際に編集したものをbefore、afterで比べてみましょう!
Before
After
いかがでしょうか?
少し暗かった肌の色を明るくしたり、角度を少し調整したりしています。
編集ソフトと作業時間
写真の編集には、Adobe社の有料のPC用ソフト「Lightroom」を使うフォトグラファーが多いです。
MappyもLightroomを使用しています!
Lightroomを使うと、自分がいつもする編集法をいくつも記録しておく(プリセット)ことができるので、同じような場所やシーンなら、このプリセットをひと押しすれば、その編集(明るさや色味)にできます。
※Lightroomの編集については、またいつか書くかもしれません。
というわけで、自分のプリセットをシーンに合わせていくつも作っておけば、編集は1枚につき、数10秒から数分で完了!
しかし、結婚式などでは1,000枚くらいのお渡しになるので1枚30秒なら8時間以上、1分だとしたら16時間以上かかることになります。
プリセットができてなかったら、とんでもないことに・・・。
編集その前に
ところで編集の第一弾として忘れてはいけないものがあります。
それは「写真選抜」!お客様にお渡ししない写真を消していかなくてはなりません。
写真撮影において、狙った写真だけを撮れたら最高かもしれませんが、どんな瞬間も見逃さずに撮ろうとしたら常にシャッターを切ることになります。
結果、1回の撮影で何百枚、何千枚と写真が・・・。
それを受け取る方として、同じ場所・同じ人・同じ顔で顔が若干横に傾いているかどうかの違いしかない写真を5枚も渡されても、困りますよね?!
ほとんど同じなら一番いいの1枚でいいのではないか?
ということで、Mappy Photoの場合でしたら、「今は」1回のロケーションフォトで2人で800~2,000枚くらい撮影してその中から選りすぐって100~150枚くらいにしてお写真お渡ししています。
しかし、渡される側にたって考えたら、ほぼ同じ写真を何枚もいらないよな?となり、厳選選抜することになりました。
この写真選抜の作業、優柔不断な私はとーーーっても苦手で、例えば1,000枚撮った写真から100枚選ぶのに、3~6時間。
こっちがいい?いや、こっちの方がいい?いやいや、3枚目の方がよくないか?という感じで迷いに迷いまくります。
やっぱりそんなに撮らなければいいんじゃないの?という意見が聞こえてきそうですが、より良い写真・喜んでいただける写真を1枚でも多く撮るためにも、それはできません!!
編集は現像??
現像の話をするとRAW現像にも話が飛び長くなるので、ここでは割愛させてください!
簡単に言うと、編集の中に現像が含まれます。
現像をしたら編集もしているけれど、編集をしたからといって現像したとは限らない。
なので、厳密には編集と現像は異なります。
RAW現像について、気になる方はこちらをとうぞ!
⇒ 初心者でも簡単!デジタル一眼レフの「RAW現像」って何?【徹底解説】
レタッチ(Retouching)
以上見てきたシンプルな編集をしても思ったような写真にならないとき「レタッチ(リタッチ)」の出番となります。
つまり、レタッチするのは写真編集もされたもの。
レタッチをしながら写真編集をされる方もいるかと思いますので、レタッチは編集も含む!とも言えます。
逆に言えば、編集しないでレタッチだけすることは普通はありえません!
レタッチの目的は、
- 写真をより綺麗に仕上げたいから
- 写真を広告やポスターなどで面白く使用したいから
- 写真を芸術的作品として仕上げたいから
などです。
- 肌をきれいにする
- 歯を白くする
- 電線など余計なものを消す
- 合成する
- 光を入れる
- 背景を変える
- ・・・etc.
など、多岐に渡ります。
では、こちらもBefore、After見てみましょう!
Before
After
いかがでしょうか?
こちらは肌を少し綺麗にして、立体感を出すために影を足したり、背景に色を加えたりしています。
レタッチソフトと作業時間
写真のレタッチには、こちらもAdobe社の有料のPCソフト「Photoshop」を使うフォトグラファーが多いです。
(MappyもPhotoshopを使用しています)
レタッチをするには、1クリックで全て綺麗にというわけにはいきません。
一つ一つパソコンを使って手作業で直していきますので、かなりの技術力が必要です。
どれくらい何をレタッチするのかにもよりますが、この作業1枚に付き10分以上かかります。
難しいレタッチでは、長い時には、1枚に数時間費やすことも!
写真編集とレタッチの違いまとめ
編集とレタッチの違いについてできるだけわかりやすくまとめてみました。
最初に「100枚のデータ全てレタッチしてお渡し」ができるわけない!といった理由お分かりになりましたか?
最低でも10分かかるレタッチを全ての写真にしていたら、編集と合わせて20時間以上は確実に時間がかかることになります。
撮影時間が1時間だとして、その後の処理に20時間以上。
料金が一緒なのだとしたら、そのフォトグラファーはそんなことしていたら、きっと生きていけません。
通常の出張撮影などでしたら、写真は編集のみかと思います。
※フォトグラファーによっては、レタッチするかもしれませんが、当日お渡しの方はしてない確率が相当高いです。
Mappy Photoの場合、お客様にお渡しするデータは基本は編集のみです。
アルバムをご注文された場合は、アルバムに使う写真でレタッチした方が良さそうな写真はレタッチしますので、数枚レタッチ済が入ることもあります。
また、ポートレート撮影では、レタッチを確約したプランもあります。
あとから「どうしてもレタッチして欲しい!」「この人を消して欲しい!」などという時は追加のオプション料金かかります。
ご面倒おかけしますがご理解お願いいたしますm(_ _)m
※以上、英語のEdit、Retouchの意味を元に解説しました。
日本語では、リタッチ(レタッチ)はカタカナ英語となっているため、本来の意味が違ってしまっているかもしれませんが、”レタッチ”に明るさなどの編集をしたものも含むとなると範囲が広すぎるので、Mappy Photoでは上記のように解釈しています。
【追記】
ディズニーの夜の写真を使って公開しました!